まずは「勝点3」ありがとう。
オマーン戦、シンガポール戦に続いてひどい内容だったので、再びジーコ解任論も出てきそうですが、サポーターもそう焦らないで「初戦・勝点3」で我慢すべきだと思います。(といって自分を落ち着けています。笑)
たしかに、今の代表の「究極の勝負強さ」は認めます。でも、今日の北朝鮮ならば、序盤で叩いて、じっくり2−0で勝つようなゲームをしないといけない。今日の試合に関しては、ジーコ采配ハズレです。
北朝鮮は、瞬間のキレと球際の激しさについては素晴らしいチームでした。フリーにすれば、ゴールにつながるワンプレーをする可能性を感じるチームでした。日本で言うと玉田のような、スピードでスッと抜けて左足一閃みたいな感じ。より近いところでは、横浜の安のような力強さ、一瞬の早さ、パンチ力を感じました。中澤が振り切られる試合は久々に見ましたね。
最終予選の初戦ということで、日本にも相当の緊張を感じました。しかし、北朝鮮の緊張は日本のそれを遙かに上回るものだったように感じました。序盤にDFラインであたふたしたところを三都主にかっさらわれて、小笠原のFKからゴールが生まれ、なおさら慌てているように感じました。
日本はここで、前線からプレスするべきだったはず。リスク覚悟でこちらから攻め入ったら北朝鮮は崩壊した可能性もあったと思います。ところが、日本も動きが堅く、躍動感を感じない。むしろ、1点取ったことで、前への気持ちが薄れたように感じました。
明確な意図を持って中盤で待ち受けるでもなく、前線からプレスに出るでもなく、中途半端なプレーが目立つように感じました。
ジーコジャパンの一番の悪いところは、「パスレシーブの動きが足りない→守備側は標的を定めやすい→パサーがパスのタイミング、コースを取りにくい→パススピードが上がらない、ミスが増える→悪い奪われ方をするため前に出られなくなる→なおさら人もボールも停滞する」の悪循環です。しかも、日本人は個人でボールを奪うことができる選手が少ないから、こういった展開になると、そんなに強くない相手にもがっちり主導権を握られてしまいます。
こういった展開になるくらいならば、コンパクトな守備組織を形成して、相手のパス回しを網にかけて、奪ったところを起点にして攻撃に転じるような戦術の方がピッタリはまります。しかし、今までの日本チームは、極端に言うとそういった守備戦術でのみで戦うような、意図的なペナ前の崩しが苦手なチームが多かった。そのため、先制点を取られると滅法弱い。トルシエのときは、セットプレーの準備がしっかりできていましたので、FKやCKから同点に追いつくパターンがあったからよいものの、それより前の代表は、先制点を取られたらどんなレベルの相手でも試合終了でした。
ジーコジャパンは、先制点を取られても、また、危機的な同点あるいは逆転ゴールをあげられても追いつくだけの質は保っているという点では、非常に評価できます。「前にいくしかない」となったときのジーコジャパンは、世界でも十分に通用するレベルだと思います。戦術的にもシステム的にもバリエーションはあります。
しかし、世界のトップ10を目指すには、試合序盤の軽率なミスでさえ許されません。そういった面においては、非常に不満が多いチーム。やるだけの力はあるのに、追い込まれてからでないと動かない。この点が改善されなければ、ドイツW杯に出場できたとしても苦い思い出しか残らないでしょう。(ただし、トルシエジャパンと違ってアジア予選が優先であり、世界相手の真剣勝負の機会に恵まれていないというエクスキューズはつきます。次のコンフェデなどを通じて、「対・世界」をどれくらい提示できるかがポイントでしょう。)
今までは、相手の徹底的マンツーマンマーク、猛暑などにより、ジーコジャパンにおける典型的な「悪循環」が生まれました。しかし、北朝鮮戦では「最終予選の緊張感」がそれをもたらしたように私には感じられました。オフトのときのサウジ戦、イラン戦、加茂のときの韓国戦の敗戦以後を見るような「できるはずなのに、思うようにいかない」状態にはまりこんでいました。
国際試合で活躍できるかどうかは、「経験」によるものだといいます。中田の世代から稲本の世代までのいわゆる黄金世代は、協会のある人間に言わせると、「特別な才能を持った選手たちの集まりではなく、自国W杯に向けて、特別な大会以外にも海外遠征を積ませることができた年代。」だそうです。その黄金世代の日本選手も、ユース年代では世界のトップ10レベルを相手にしても戦えていたにも関わらず、五輪を終えたあたりから、欧州各国の厳しいレベルに身を置く他国の選手に完全に置き去りにされている印象が私にはあります。(本山あたりが典型)
継続的に試合に出られないなどの難点を抱えているとはいえ、世界のトップリーグに在籍する中田、小野、稲本、中村などの欧州組は、なんとか国際レベルを維持しているように感じますが…。
結果論にしか聞こえないでしょうが、やはり「経験を積んだ選手」は重要な試合では欠かせないことが再認識できました。加地も福西も遠藤も三都主も異常なまでに動きが堅かった。玉田からは積極性こそ伝わるもののここのところの好調なプレーは見られなかった。そんな中、川口のプレーには何の堅さも見られなかった。やはり中村はどんな形にせよ、先発で使うべきだったと思います。(そうはいいつつも、試合前は小笠原の大ブレークに期待していた…。)
中村がボールを持ったときはあたりが「異次元空間」でした。全然、世界が違う。複数で囲まれても簡単には奪われない雰囲気が漂っている。だから、味方はより攻撃的なサポートを選ぶし、敵は数人が引き寄せられ、より味方がフリーになる。中村といい、小野といい、この懐の深いタメと相手を十分に引き寄せてからのまさに絶妙のタイミングで離されるパス(決定的なパスでないただのワンパスでも)は、ジーコのコンセプトを実現するには絶対に必要な選手です。3バックならば、中央の3MFはテクニカルな選手を置かないと話になりません。北朝鮮戦では、後半から福西に変えて中村を入れて、小笠原をボランチにするような布陣が一番しっくりくるように感じました。
体調面なども考えて、中村をジョーカーとして起用するのであれば、そのときは「中村にボールを集める」ということを徹底しているべきだったでしょう。多少ゴールから遠くても中村にボールを預けて、ゴール前に殺到するべきだったのに、中村がサイドに開いているのに、中央にボールを入れて、結果的に中村が意味のない位置にいることになるシーンが数回ありました。
今日の試合では、ダブルボランチの不出来が試合展開に大きく影響しました。守備時には、DFラインのすぐ前に位置取りし、プレスがかからない。スタートの位置が低いにも関わらず無理なアプローチをするために、いざ、くさびが入ったときに挟み込める位置にいない遠藤。FW、OH、WBが相手を追い込んだにもかかわらずゴール奪取にいかない福西。チームの心臓の位置にいる2人が役割を果たせず、結果、自分の持てる力も発揮できませんでした。親善試合2試合では、ボールがこなくても小笠原を追い越していくことで、パスのリズム、コースを造っていたにも関わらず、この試合はカウンターを警戒してか、過度にリスクを怖がってFWの近くまで上がっていくようなシーンはほとんどなかった。福西に至っては、ゴール前に飛び込んでナンボの選手であって、ロングキックは多少蹴れるが、パス回しや守備だけを考えればいない方がよい選手です。後半最後は、GKのはじいた場所にいることが多くなりましたが、最初からこの位置を狙っていかないといけない。「大事なゲーム=大事にプレー」という発想がチームに停滞をもたらすことはよくあることで、このへんが経験不足を感じさせました。
福西が典型とはいえ、ジーコジャパンの最重要課題は「リスクチャレンジとリスクマネージメントのバランス」です。リスクチャレンジが活発なときは、魅力的なパスワークが見られますし、守備でも中澤、宮本のディレイが効果的に生きています。
大黒は、素晴らしい結果を残しました。昨年、オマーン戦の奇跡を起こした久保がブレイクしたように、今年は大黒に期待したいです。
大黒起用が成功したとはいえ、この選手起用はあまりよくなかったと思います。ジーコは中村を入れて4バックにして、試合に流れを作ったにも関わらず、大黒を入れて、その流れを止めてしまった。普段あれだけ交代を我慢できる監督が、最後の1枠を使うのを焦ってしまったように感じました。ジーコ本人がよく言う「悪い方向へ流れを変える交代もある。」という展開に試合は向かっていました。結果的には、北朝鮮の方が経験不足であって、大黒が持てる得点能力を発揮してくれたからよかったものの、確率のあまり高くないパターンの交代だったと思います。(でも、それがあたってしまうのが勝負師の資質なのかも。汗)
というように、ほとんど戦術チェックもせず、ただひたすら絶叫を繰り返していた試合後に、一気に書き上げた雑感なので、間違いが多いかもしれません。戦術的分析は、のちほどゆっくりビデオを見てからにします。
何はともあれ。「勝点3」万歳!万歳!(マンセーって読まないでね。笑)
(人気blogランキングに参加しています。クリックよろしくお願いします。どのサッカーブログも最終予選モード!!)
【最終予選を応援するの最新記事】


相手の「電池切れ」を待つと言う形をとったと思います。
基点となる小笠原、アレックス、加地あたりが散っていたように思えます。(テレ朝の方を誤って録画したので終始そうなのか不明ですが)
遠藤も長めのパスの意識が高かったように見えます。
北朝鮮のプレスもあまり組織的とは言えない。
ゾーンと言うより、マンマーク気味に守りながら、
局面において数的有利を作っていくのを見ていて、
持たないだろうと思っていました。
混乱により疲弊を加速させた4バックへの変更や、
その時が近いのを読んでチームに慣らしておくための
高原投入は見事な采配と思います。
ただ大黒の投入には疑問があります。
素人目には「相手が疲れているから」くらいにしか見えないです。
相手の時間にしておいて消耗させるのは良かったかもしれないけれど、点を獲られたのは減点ですね。
では。
おっしゃるように日本と世界のトップ10との差が、はっきり見えた試合だったと思います。アジアを勝ち抜くのがまず前提ではありますが、「本大会で戦える」チームを目指して欲しいと思っています。
中村は、本当に成長していると思います。フィジカルにフィジカルで対抗するのではなく、頭と技で対抗している姿勢に好感が持てます。
今の福西と遠藤のボランチは、ちょっと厳しいようですね。やはり、小野、稲本あたりに期待してしまいました。
今後ともよろしくお願いします。
『「経験を積んだ選手」は重要な試合では欠かせない』
凄く共感しました!中村がボールをキープしている時は何だか安心感と言うのがあります。
きっとそれは彼が海外で経験を積んでいるからと言うことに繋がります。
今後の試合は小野・中田・稲本の安心感のあるプレーを見たいと思いました。
駄目文で失礼しました!
コメントありがとうございます。
昔はロスタイムで呆然とさせられることが多かったですが、今は歓喜することの方が圧倒的に多いです。でも、やっぱりもう少し安心して見られるゲームがいいですよね。笑
拙いブログですが、また見にきてくださいね。